"Ladies and Gentlemen"はNGワード?
映画やドラマでもよく耳にする"Ladies and Gentlemen"。日本でもちょっとしたイベントや余興で使われることがありますが、最近では使うのを控えるべきという風潮があります。
というのも"Ladies and Gentlemen"はジェンダーフリーに抵触するためです。
ジェンダーフリーとは
ジェンダーフリーは、わかりやすくいえば「男は男らしく、女は女らしくあれ」という性別による決めつけや押しつけを解消または否定するスタンスのことです。特に多様性が重視されるようになった現代では、意識しないわけにはいきません。
なお、ジェンダーフリーは和製英語で、英語では"gender-neutral"と表現します。
"Ladies and Gentlemen"には性差がある?
海外のキャッチーなニュースを届けてくれるUpworthyで、以前London trains are swapping 'ladies and gentlemen' for this gender-neutral greetingという記事が掲載されました。
ロンドンの電車では従来"Ladies and Gentlemen"が挨拶として使われていたけど、今後は性差のない表現にしようという話です。
多様性が重視されるいま、英語においても性別の押し付けのない表現、性差のない表現にしようという動きがあります。
それは、"Ladies and Gentlemen"のような伝統的な挨拶であっても例外ではないようです。
代わりに "Hello, everyone"など
同記事によると、ロンドンでは今後、"Ladies and Gentlemen"の代わりに、"Hello, everyone"といったニュートラルな挨拶に変わっていくとのことです。
また、この流れは今後地下鉄だけではなく、ロンドン交通局(Transport for London)の管轄下にまで幅広く行き渡るようです。そのため、これからロンドンで公共の乗り物に乗っても、伝統的な挨拶 "Ladies and Gentlemen"は聞けなくなりそうです。
イギリスに続きアメリカでもNGに
その後、ロンドンだけではなく、ニューヨークでも同様の動きがありました。
ワシントンタイムズによると、ニューヨーク公共交通機関では、ジェンダーフリーに配慮するため、“ladies and gentlemen”の呼びかけを"passengers" "riders" "everyone"などに言い換えていくとのことです。
これまでは、男と女という二極的な対立が当然という意識や風潮があり、それに伴い言語表現や言語文化も形成されてきました。そのため、多様性などを受容すべきな今、相応に使っている言葉に性差がないか見直すときがきているのかもしれませんね。
決して悪意的に差別しているわけではなくても、性差にはなるべく配慮するのが現代的かもしれません。