クリエイターインタビュー
ゲームクリエイターぺんたんさん
飼い猫が可愛いあまり、ゲームアプリにしちゃった!と、最高にクールなクリエイター「ぺんたん」さんに、アプリ開発についてお話を伺いました。聞き手は「ペンギンの教室」運営のオフィスペンぎんです。
小さい頃からゲームがすごく好きで、実はその時から将来はゲーム制作者になりたいと思っていました。
ただ、就職先を探す年頃のとき、割とダメ人間で就活を一切していなかったんですね。それで今のエンジニアとは無縁の勤め先に、流れに身を任せて入社しました。いわゆるコネ入社ってやつです!
それから少し経って、ガラケーが全盛期の頃、簡単にガラケーアプリが作れることをたまたま知りまして、それで試しに作ってみようと思ったのがきっかけです。
当時ガラケーでいろいろゲームをしていましたが、なかなか自分の満足いくゲーム、特にRPGがなくて…
それならば自分で作ってしまえばいい、自分が最高に楽しめるゲームを作ろう!と思い、本格的な開発がはじまりました。
開発スキルはすべて独学です。プログラミングの基礎はいくつか書籍を読んで学んで、ゲームの作り方についてはwebを漁りまくって知識をつぎはぎしながら身に着けていった感じですね。
それはすさまじいですね、当時はUnityがあったわけでもないですし、相当ハードルが高かったのでは?
Javaか何かを独学で習得したのでしょうか?
ガラケーアプリは、ドコモがiモード携帯アプリ向けに開発キットを提供してくれていたので、実はそこまで大変ではなかったです。
とはいえ、UnityのようにGUIで開発なんて機能はないので、ソースコードとにらめっこする毎日でした。そういう点は、今になって思えば初心者には辛かったですね。
iモードアプリはJavaでの開発でしたので、Javaを独学で学びました。
初めてのゲーム開発からの付き合いになるので、Javaが一番思い入れのある言語です。
勤めながらもオフの時間にすべて習得したということですよね?私なら途端に挫折しそうですが、続けられた理由はなんだと思いますか?
思いつくところは、3つありまして。
1つ目は、新しいことをどんどん習得していく楽しさですね。昨日までどうにもこうにも上手くいかなかったプログラムが、ひらめきによって思った通りに動いた時の快感が刺激的で楽しかったです。
2つ目は、何より自分がやりたいゲームを作っているので、はやく続きをプレイしたいという、プレイヤー目線な願望です。自分で作って、自分で遊んで、楽しいと喜ぶ!ていう、今思うと完全にナルシストですね…!
そして3つ目ですが、制作中のゲームを遊んでくれる友人がおりまして、それがゲーム作りを継続できたもっとも大きな理由だと思っています。 ゲームを更新するたびに即遊んでくれて、意見をくれて、自分が作ったゲームを楽しんでくれている人がいる、続きを待ってくれている人がいるっていうのは、かなりの活力になりました。
この2つ目は、ぺんたんさんのブログにある「とにかく自分がやりたい、面白いと思えるものを主軸にする」というやつですね。 自分がマネタイズよりの人間だからか、この開発スタンスが新鮮に感じて、でもこれってきっと原点であるべきなんだろうなって思いました。
「ミロくんとのせいかつ」では、やはり愛猫のミロくんが可愛すぎるからゲームにしたいという思いがまずあって、開発を始めた感じですか?もちろん、他の人に楽しんでもらいたいという思いもあると思いますが。
ミロくんとのせいかつ
ついにアプリが公開されましたー!
— ぺんたん@コメダでアプリ開発 (@pengoya) May 2, 2020
かわいいねこを愛でる癒され放置ゲームです!
よかったら、ミロくん(ねこ)をかわいがってあげてください
◆iPhone、iPadhttps://t.co/PmdrT6jodD
◆Androidhttps://t.co/mfagFC9yrT pic.twitter.com/LgGuVLELea
当時は、マネタイズは一切考えていませんでした。今でもマネタイズを多少意識するようになりつつも、自分がやりたいものを作るというスタンスは同じですね。
自分の場合は、自分がやりたいと思えるものじゃないと、作るモチベーションがきっと上がらないと思います。
そういう点では、ゲーム会社にもし入っていたとしても、上手くやれていたか怪しいですね…!
ああ、なるほどw
そういう意味では、今の個人開発の方があっているんですね。
「ミロくんとのせいかつ」もその通りで、ミロくんの可愛さを何か形として残しておきたいというのが、開発のきっかけですね。
普段からミロくんの写真や動画を撮りまくって、愛でまくってはいますが、ちょうどUnityの使い方を学んでいるので、いっそゲームにしちゃえ!とこのアプリが生まれました。完全に親バカです。
ちなみにミロくんに出演許可は取ってません…訴えられたらピンチです!
大好きなちゅ〜るもネズミのおもちゃもゲームに登場
私はその勢いに惹かれましたw
ミロくんをタップするとミロくんの生声が再生されたり、ミロくんへの愛が溢れていますよね!
ミロくんの生声はこだわっている部分で、絶対に入れると開発当初から考えていました。
そのためだけにノイズの少ないコンデンサーマイクを購入したので、かなりリアルなミロくんボイスを再現できていると思います!
ミロくんの生声を録るのに苦戦しましたか?
かなり苦労しました…
ミロくんにマイクを向けると、マイクめがけて鼻コッツンしてくるのでノイズが入りまくってしまい…、かといって離れすぎても録れる声が小さくなってしまうので、絶妙な距離感を見つけるのが大変でした。
ミロくんの生声は、何パターン用意されていますか?
ミロくんの生声は、通常ボイス1つとおもちゃボイスが2つの3パターンしかありません。ただ、今後のアップデートで少しずつ追加していこうと思っています。まずは通常ボイスを増やしていきたいですね。期待していてください!
そんなイケボなミロくんをおさめた「ミロくんとのせいかつ」は企画からリリースまで、どれぐらいかかりました?
ちょうど1年くらいかかりました。Unityの勉強を兼ねて作っていたので、想定よりかなり時間がかかってしまいました…
想定していたよりも手こずったところや、逆にスンナリいったところはありますか?
実はゲームの根幹部分、ミロくんがアイテムを集めて来てそれをお金に替えて家具を買って…という部分は、グラフィックも含めて、開発開始から2か月くらいで出来上がっていました。
ここはもっと時間がかかると想定していたので、思っていたより早く出来て、自分でもビックリでした。
そんなに早くできたんですか!
今でも絶賛てこずり中なんですが、Twitter投稿がとにかく苦戦しました。結局、実装はいったん保留になってしまいましたが…
これは自分でも悪いクセだと自覚しているのですが、ゲームの本筋としては後回しでもいいところで苦労して時間をとられることが多いですね。
そういえば、Twitterに関しては、テストプレイ時にはあった投稿機能がリリース時にはなかったですね。
Twitterと連携するためのライブラリが古くて、現在ではAppleが非推奨としている機能を使っていることが発覚したため、いったん機能として取り下げました。
今後どうするかは検討中ですが、ツイート機能は入れたいと考えているので、なんらかの形で実装したいと考えてます。
他に手こずったことといえば、Unityエディターで動作確認すると動くけど、実機に入れて動かすと止まってしまう、なんてこともありました。
Unityを使っていても、開発は簡単にいくものではないんですね。
よくトラブったときはTwitterを使って解決するなんてことを聞きますが、ぺんたんさんもそんな感じでTwitterを使うことはありますか?質問するというか、解決法を聞くというか。
自分の場合、ひたすらGoogle先生に聞くか、もしくはログを見まくって問題の発生している個所を見つけるかのどちらかで、Twitterは使わないですね。というのも、ビビリなのでTwitterで質問を投げて誰もリプくれなかったらイヤだなって思ってしまい…
ですが、独り言で「これこれがうまくいかない何でやー!」ってつぶやいたものに、ときどき親切にアドバイスをくれる方がいらっしゃって、それで無事解決ということもありました。
やさしいぺんたんさんの周りには、やさしい方が多いように思います!
ミロくんの生声以外に、開発で特にこだわったのはどんなところですか?
特にこだわったところとしては、ミロくんの可愛さを引き立てるための雰囲気作りですね。
UIのグラフィックだったり、BGMや効果音だったりを、とにかく可愛いと思えるものにしました。
あと、全体的な色合いを暖色系にして温かみを持たせてみたり…これについては効果のほどはわかりませんが!
それともう1つありまして、遊んでくれている人が可能な限りストレスなく操作できるようなUIを作ることに、かなり力を入れました。
自分のそもそもの開発スタンスだったりするんですが、どこにボタンを置いたら押しやすいか、不必要な演出でプレイヤーの操作が阻害されないか…そういったところに気を遣うようにしています。
世界感やUXデザインにこだわった感じですね!確かに、ウチの小さな子どもでもすんなりゲーム画面に移動して楽しめるぐらい、ユーザーが思ったように動けるデザインでした。
ぺんたんさんの開発環境や開発するための武器、なくてはならないものについて教えてもらえますか?
普段はWindowsノートPCを開発に使っています。開発するときは画面が広い方が効率が良いので、外部ディスプレイ2台を接続し、計3画面で作業をしています。
外部ディスプレイと繋げるためにドッキングステーションを使っているのですが、これがもうすごく便利で、今ではなくてはならないアイテムになっています。
何が便利かといいますと、ノートPCにUSB-Cケーブル1本差すだけで、ディスプレイやスピーカー、各種USB機器に繋げられるんですね。
つまり、USB-Cケーブルを1本抜くだけで、普段使っているノートPCを外に持ち出すことができるんですよ。
なので、コメダで開発するためのノートPCの持ち出しが、とても簡単にできちゃうんです。
移動用にも多用するPCを即座にマルチディスプレイ化する環境が整っているんですね!
イラストもぺんたんさん自作とのことですが、描画ソフトは何を使っていますか?
メインはCLIP STUDIOを使っています。
実は、イラストや同人誌を描いていた時期があって、その時から愛用しています。
それと、UIの画像を作るときはPhotoshopや、最近だとAffinity Designerというソフトを使っています。
同人経験のあるゲームクリエイターの方って、実はけっこう多いですよね!
さて、それでは「ペンギンの教室」恒例の・・・
いきなりぽにステージ!!!!!
ぺんたんさん、こんにちは('ω')Ponixことぽにです。
コメダ駆動開発の先駆者として、自宅でもコメダってるのはさすがです!!
以前のアイコンだった可愛い女の子の詳細が気になるのですが、あの子のこと、教えてください!ぽに、気になります!
突然のぽにさん!
コメダ開発が出来ないので、自宅をコメダ化して少しでもコメダ愛をアピールできればと思ってやっております!(※インタビュー当時は新型コロナウイルスによる非常事態宣言下)
以前のアイコンといいますと、おそらくこの子ですかね?
この子は「リサ先輩」と言いまして、「サカガミ」シリーズに登場するクールビューティーキャラです。このイラストだとヨダレを垂らしてだらしない感じになってしまっていますが…!
金髪ツインテという自分の好み全開のキャラで、自分でもかなり気に入っている子ですっ!
りさ先輩、かわよ!!
かわよ頂きました!ありがとうございます!
サカガミシリーズはRPGですよね。美少女が登場しますが、同人の延長でゲームにしたという感じですか?
サカガミ3
いえ、順番としてはその逆で、最初にサカガミシリーズをゲームとしてリリースした後、ゲームに登場したキャラで同人誌を作りました。
周りで同人活動をしている友人がいたので、こっそり同人イベントに参加して驚かせてやろうと思ったのが同人活動の始まりですね!
サカガミシリーズに登場するのはどんな子ですか?
まず、↓が先ほども紹介した「リサ先輩」です。いつもクールでみんなのリーダー的存在です。甘いものとゲームが好き。
次に、↓は同人誌の表紙にしたイラストなんですが、左が「ユカさん」、右が「アヤカさん」です。ユカさんは天真爛漫でいつでも元気、見ているだけでみんながニコニコしちゃう子です。 アヤカさんはおっとりした優等生で、ユカさんのことが大好き。
美少女系、クオリティ高いですね!主人公は?
主人公は別におりまして、無言キャラです。ドラクエ的な感じですね。プレイヤー = 主人公 をイメージしています。
ストーリーは、主人公が学園生活を送って恋愛・・・的な?
と見せかけて、実は恋愛要素の一切ない、かなり本格的なRPGです!街に現れた怪異を倒して街を守る、王道学園RPGです!
おっと!これは楽しそうですね!例えば、リサ先輩の攻撃パターンは?
リサ先輩は文武両道なので、武器を振り回してもよし、魔法ガンガンしてもよし、なんでもこなせる子です!
強い(確信
サカガミはシリーズ化していますが、今後iOS向けでのリリースは考えていますか?
はい、今すぐにでもiOS向けに作り始めたいくらいの気持ちでいっぱいです!
特に初代サカガミはガラケーのみの対応なので、今では遊ぶことができなくなってしまっておりまして…
なので、UnityでリメイクしたものをAndroid、iOSでリリースしたいと考えています。
おお!では、今後は美少女系とミロくん系の二本柱に?
そうですね、ミロくんも育てていきつつ、美少女系のゲームも作れたら良いかなと思っています!
今後のリリースが楽しみですね!
ぺんたんさんといえば、さきほどぽにさんも触れたように「コメダ開発」のイメージがありますが、スタバやドトールではなく、コメダ珈琲を選ぶのはどんな理由からでしょうか。
コメダを選ぶ理由としては2つあります。
1つ目は、何といっても居心地の良さ、開発のしやすさですね。コメダといえば赤いソファーなんですが、ほどよいふかふか具合で長時間座っていても苦になりません。 それに、テーブルも広めなのでPCを広げるスペースが確保しやすいです。 コメダのコンセプトがゆっくりくつろげる空間なので、それが見事に表れている感じですね。
また、コメダにはたっぷりシリーズがありまして、プラス100円でコーヒーが通常の1.5倍の量になるのが嬉しいですね。 ゆっくり開発してもコーヒーがたっぷりあるので、物足りなくなることもありません!
2つ目の理由は、なんだかんだで地元だからですね。名古屋住みなので、やっぱり地元企業を応援したいというのがあります。 コメダ開発をアピールすることで、コメダがより世間に広まってくれたら良いなと思っています。
コメダの株主でもあるんですが、株主総会が名古屋で開かれるのでとても行きやすくて助かってます。 他社の総会は東京まで行かないと参加できなくて辛い…。 ちなみにコメダの株主になると、半期ごとに1000円分をコメカという、コメダの電子マネーをチャージしてもらえるのでオススメです!
まさかの株主!コメダの所有者!
なるほど・・想像以上のコメダ愛ですね。私もたまに行くことあるんですけど、おっしゃるとおり、子ども連れでも十分なスペースなうえに、カフェレベルじゃない巨大なカツサンドが魅力・・・
カツサンドはすごいですよね、あれ。自分もときどき頼みますが、コンディションが良いときじゃないと全部食べ切れません…!
それでは最後に、これからゲーム開発を、ぺんたんさんのように独学で進めようと思っている人に何かアドバイスするとしたらなんでしょう?
そうですね、一番大事なのは自分の作りたいものを作る…ですが、独学で進めようとしている時点でそれはクリアしていると思います。 なので、諦めずに継続することと、自分ですべてをやろうとしない…この2つですね。
ゲームは完成して誰かに遊んでもらってこそだと思います。 なので上手くいかなくて悩むことは多いですが、そこであきらめずに継続すれば、必ず良い結果が出るはずです。
全てを自分でやることは必ずしもダメではないのですが、人の時間は有限なので、誰かに頼れるところは頼った方が良いと思うんですね。
例えば、自分の場合ですが、プログラムだけではなく、イラストや音楽も自分で作っていました。それはそれで良い経験になりましたが、それ以上にかなりの時間を注いでしまいました。
なので、ゲームとして完成することを目指すのであれば、時には得意な人にお願いするというのも大事かな、と思っています。
ただ、矛盾したことを言ってしまいますが、一度全部自分でかじってみると、イラストや音楽がどういった感じで作られているかがわかって良いかと思います。
要は、自分が一番何に重点を置きたいかをしっかり考えて、時間配分に気を付けるのが大事かと思います!
ぺんたんさん、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!
今回はゲームクリエイターのぺんたんさんにお話を伺いました!
さて、ぺんたんさんは、本業はエンジニアではないとのことですが、ゲームアプリを作ろうと思ったきっかけはなんですか?どのようにゲーム開発のスキルを習得したのでしょうか?