ネット銀行の法人利用は思ったより良かった
こんにちは、オフィスペンギン合同会社のオフペンです。
今回は、法人や事業を営む上で、ネット銀行が思いのほか「使える!」と思ったことについて、お話します。
背景と経緯
私は、もともと個人事業主でしたが、個人事業をもとに法人化することにしました。
そのため、銀行口座も法人専用のものを用意することになりました。
個人事業で使う口座は、通常、個人の口座ですので、法人成りすれば、同じように法人用口座の開設を考えることになるかと思います。
法人用口座はメガバンクであるべき?
では、どこで口座を開くべきでしょうか。
金融機関はいろいろありますが、起業に関して調べてみると「信用力の観点からメガバンクで口座をつくるべき」とする意見はとても多いです。信用力という意味では、確かにその通りだと思います。
私は、結論からいえば、ネット銀行(住信SBI)とメガバンク(三菱UFJ)の両方で口座を開設しましたが、いざ使ってみるとネット銀行が思いのほか法人経営には便利だと感じました。
ネット銀行のメリット
私がネット銀行ならではだなと感じたのは、次のようなものです。なお、これらは住信SBI銀行を使った感想で、他のすべてのネット銀行にあてはまるかは不明ですので、ご注意ください
- 入出金の即時通知
- 記帳不要
- 証明書をダウンロードできる
- 確認できる入出金履歴が長い
- 使いやすいUI
入出金に対して即時メールで通知がくるのは、とてもありがたいです。売掛の回収や経費の支払など、しっかり履行されているかすぐ確認できるので、漏れを防止できます。また、すぐに仕訳ができるので、実務上とても役立ちます。
また、ネット銀行であれば、記帳が不要になります。記帳に行く手間もなければ、しばらく記帳しなかったために合計記帳されてしまうこともありせん。
さらに、残高証明書や取引明細書などの証明書をダウンロードできるのも便利です。住信SBI銀行では、ウェブサイトからPDFでダウンロードする場合は無料でできます(書面を発行してもらう場合は有料)。私は記帳も会計事務所に委託しているので、取引明細書の発行などは重宝しています。
メガバンクのネットバンキングで入出金履歴を確認しようとすると、割と最近なのに過去のものは確認できないことがあります(銀行、口座、サービスによって異なるようです)。不便に思っていましたが、住信SBI銀行では、7年前の1月1日まで確認できるようです。
そして、ネット銀行の方が、圧倒的にUIが優れています。つまり「使いやすい、わかりやすい」です。ついでにいうと「軽い」です。補佐的にスマホアプリも使っていますが、こちらも使いやすく、残高や取引明細など、確認したいときに即時確認できます。ついでに、取引明細の摘要欄にメモ書きできるのも良いですね。
メガバンクと併用する
日常的な会社経営においては、ネット銀行の利便性が際立ちます。ただ、ネット銀行いっぽんでOKかというと、そういうわけでもありません。
ネット銀行のデメリットといえば:
- 信用力が乏しいかもしれない
- 税金/公金がオンラインで支払えない
メガバンクの口座を持つメリットでもある信用力という点でいえば、まだネット銀行は劣るかもしれません。気にしない人もいますが、箔をつける、という意味でやはり持っていた方が良いと思います。また、メガバンクによる業者の引き合わせは魅力的です。
ネット銀行だけでうまくいかないなっと思ったのは、税金/公金の支払です。税務署や法務局のオンラインサービスを使用するときには、ネット銀行は対応していないことが多かった印象です。この場合、ネット銀行以外の金融機関のネットバンキングを使用するか、ペイジーを使用するか、はたまた印紙を購入して窓口又は郵送で対応することになるかと思います。
起業したばかりは
メガバンクの場合、口座開設が難しいケースもあると思いますが、もし小規模起業であれば、はじめのうちは審査が緩く開設が早いネット銀行で口座開設をしておき、後でメガバンクの口座を開設するのが、妥当かと思います。
結論としては、どちらも口座を作っておいて損はないです。ただ、メガバンクでネットバンキングを申し込むと有料であることが多いので、この点は気をつけた方がいいと思います。